日本語、検索、ハッカーマインドに惹かれて海を渡ったら、プロダクトも文化も面白い会社だった
Helpfeel開発部の新しいメンバーを紹介するインタビューシリーズ「New Developers Interview」の第4回。
2024年7月に入社した、Saier Tarek(ザヤ・タレク)さんです。
Tarekさんはドイツ出身で、Helpfeelへの入社を機に、日本へ移住されました。Helpfeelの新規ソリューション開発ユニットに所属しています。現在、Helpfeelの検索機能の改善として、ベクトル検索やローマ字入力中の予測検索や検索機能の性能評価の仕組み作りなどに取り組んでいます。
インタビュアーは、Helpfeel CTOの秋山さん。
秋山さん:最初に、今までのキャリアを教えてもらえますか?
Treakさん:大学の学部ではITセキュリティを専攻していました。在籍した大学では半年間のインターンが必要だったので、ITセキュリティを検証する企業に行ってペネトレーションテストの手伝いをしたりしていました。
その後、修士課程でITについて広範に学ぶコースに進みました。日本語への興味が出てきたので、日本に留学するチャンスが多いほうを選んだんです。その頃は、情報検索やセマンティックWebについて学んでいました。日本の国立情報学研究所でも、9カ月ほどインターンをしていたことがあります。
その後、博士課程に進みました。ドイツの博士課程では、教員として雇われる形になるので、TAみたいな仕事をしながら、検索システムや機械学習などのテーマを研究していました。博士号を取ってから、日本で就職すると決心して、Helpfeelに入社しました。
秋山さん:日本の会社で働いてみようというモチベーションは何だったんですか?
Tarekさん:留学生や、インターン、研究訪問などいろいろな形で日本に滞在したことはあったんですが、普通の会社員としてはなかったので、そういう体験をしてみたいと思って日本で就職したんです。
秋山さん:その中で、Helpfeelを選んでくれたのが嬉しいと思っているんですが、どうやってHelpfeelを知ったのですか?
Tarekさん:会社を選ぶ条件がいくつかあって。
まず自律的な働き方ができること。新型コロナ禍になってリモートワークが広がって、その働き方が、割と私に向いていることに気付きました。それが1つ目のパラメータ。
2つ目は、もちろん仕事の内容ですね。検索システムとWeb技術に興味があったので。
それから、オープンソースに理解のある企業。私は、文化的にもオープンソースが割と好きなので、そういう活動を支援していたり、理解がある企業を探しました。
Web検索で、割と簡単に、オープンソースに理解のある企業としてHelpfeelを見つけました。
秋山さん:お、そうなんですね。
Tarekさん:Helpfeelって、いろいろな情報を発信しているじゃないですか。働いている人のGitHubプロフィールがすぐに分かったり。YouTubeチャンネルもあったりして。
中でも、Helpfeel Tech Conf 2023の発表で、秋山さんの「Join Us! Hackers!」というフレーズがすごく響いたんです。
秋山さん:それは嬉しいですね!
Tarekさん:仕事の内容だけではなくて、文化が、私にとってすごく合ってるなって思って応募しました。
Tarekさん:それで面接を受けさせてもらったら、最初から開発部の寺本さんと、検索の細かい話で盛り上がって。
そのときは、改善の余地のあるところを問われると思って調べていきました。Helpfeelは、ひらがなにしてもカタカナにしても、文字の表記揺れに対応しています。それを深掘りしてみたら、Unicodeの、濁点の結合文字列を合成する処理には対応してないことを見つけました。
秋山さん:入社前から、そんな発見をしてたんすね。面白い!
Tarekさん:次の面接をしてくれたdaiizさんも、私の個人的なWebサイトにコメントしてくれたりして。履歴書を見るだけじゃなくて、一緒に開発したり、プロジェクトを進めたりする個人として見られている印象があって、そういう文化や働いている人がすごく良い印象でした。
秋山さん:Tarekさんは、元々Unicodeがお好きなんですよね。
Tarekさん:Unicodeというか、言語に興味があるんです。それが日本語を好きになったきっかけでした。なぜか分からないですけど、特に文字に興味があって。日本語だと、漢字が山ほどあって、部首のようによく出てくる部分があったりして。韓国語は合成の文字になっていたり。
その技術面として、Unicodeも面白いと思っていました。
秋山さん:せっかくなので聞いてみたいんですけど、Unicodeで1番トリッキーと言いますか、難しくて面白い仕様って何ですか? 難しくなくてもいいけど、なんかこの仕様は面白いなと思ったのがあれば。
Tarekさん:そうですね……めっちゃ賢いなって思ったのは国の旗です。特別な文字を組み合わせて、将来的にどんな新しい国ができても対応できる仕組みになっていて、あれは賢いなって思いました。
秋山さん:なるほど! 確かにあれは面白い仕様ですね。
国の定義って、どうしても政治的な論争になっちゃうけど。それをUnicodeコンソーシアムは国自体に対する議論に巻き込まれずに、ちゃんとシンプルな仕様に落とし込めてるのは美しいですよね。「Unicodeで面白い仕様は?」と聞いたときに、スッとこの国旗が出るって流石ですね。
Tarekさん:ありがとうございます。
秋山さん:すいません、勝手に興奮しちゃいました(笑)。
秋山さん:実際に働いてみてどうでしたか?
Tarekさん:基本的には、みんなすごく親切な人という印象は変わりませんでした。
新しい発見で言うと、Cosenseです。Helpfeelで働いている多くのエンジニアは、GyazoやCosenseを知って入ってきた流れがあるじゃないですか。でも、私はCosenseを入社前は使ったことがなくて。
多くの人がミーティングしながらリアルタイムでCosenseページを編集するとか、みんながオープンに作業メモを書いたりとか、非同期のコミュニケーションに複数のレイヤーがあることとか、Cosenseをみんなで使うのが楽しくて。私にとって新しいWikiの文化の発見になりました。
秋山さん:Cosenseは楽しいですよね。
Tarekさん:はい。あと、企業のエンジニアリングの分野で貴重だと思うことは、気軽に自分の意見を言える環境が、Helpfeelにはできていることです。それもすごくいいと思っています。
秋山さん:仕事をやっていく上での、やりがいや醍醐味とか、すごく好きなポイントがあれば教えてください。
Tarekさん:働く文化もそうなんですが、Helpfeelって、プロダクトとしても面白いと思っています。FAQって、何かを検索している人がいて、見つけてほしい情報があって、それをマッチングさせるということなので。
Helpfeelならではのことを言うと、こうやったらいいんじゃないかと自分にアイデアがあれば自由にやれる。そこは、すごく魅力的だなと思ってます。
そういうことを試してみて、実際にプロダクトに採用されたら、すごく達成感があります。
秋山さん:実際にプロダクトに入った瞬間に、数百万人のユーザーが、自分の作った機能を使うことになりますからね。
Tarekさん:しかも、リリースってすぐ反映されるんじゃないですか。リリースしたら、すぐにユーザーに伝わる嬉しさがあります。
秋山さん:ありがとうございます。最後に、未来の同僚にメッセージをお願いします。
Tarekさん:いろんな視点があると思うんですが、私は検索の目線があるので、FAQっていう面白い検索の課題に興味がある人たちと一緒に働けたら嬉しいです。
あと、Helpfeelって、いろいろなお客様がいるところが面白いです。銀行ですとか、いろいろな業界のお客様がいるので。1つの業界に特化したソリューションではなく、いろいろな業界で動くシステムを作ることに挑戦したい人がいれば、ぜひ一緒に働きたいです。
秋山さん:確かに、バーティカルSaaSじゃなくて、ホリゾンタルSaaSとしていろんな業界にどんどん広がっていくところは、Helpfeelの面白いポイントですよね。(了)
執筆協力:可知 豊
企画、編集、写真:風穴 江/Ko Kazaana(windhole)
デザイン:新井 勝