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新しい開発アイデアを生むのは「余白の時間」。プロダクト好きが集まってHelpfeelの道を作る(#HelpfeelStory)

Helpfeel(ヘルプフィール)には、多彩なバックグラウンドをもつ、個性的な面々が集まっています。そんなHelpfeelの中の人にスポットライトを当てる「Helpfeel Story」。今回は開発部でユニットリーダーを務める松村 祐貴にインタビューしました。

開発部 ユニットリーダー 松村 祐貴
Xアカウント:niboshi
2021年8月入社
前職:大手SIerのITコンサルタント

大学院卒業後、大手SIerに新卒で入社。工場に勤務する作業員の安全を、スマホアプリで管理するシステム開発や、機械学習に関するプロジェクトに研究職として参加。その後、他部署に異動しITコンサルタントとして大手金融企業、インフラ系企業のDX推進を担当していた。2021年にHelpfeelへ転職。『Helpfeel』の機能追加や、検索アルゴリズムの改善などを担当した後、プロジェクトマネージャーへ転向。2022年からはプロダクトマネージャーにも挑戦中。

エンジニアとしての実力を発揮し、並行してマネジメントにも携わってきた松村。Helpfeel入社後も幅広い活躍を見せています。

開発部はフルリモート環境でありながら、生産性を落とさずにプロダクト開発の解像度を高め続けていく取り組みを積極的に進めてきました。その背景には、どのような創意工夫が隠れているのでしょうか。

今回はプロジェクトマネージャー、さらにはプロダクトマネージャーを経験した松村に、開発部の「組織としての強み」や「働き方の魅力」について詳しく聞きました。


Cosenseの熱狂的なファンがCosenseの会社に入社

ノートPCを前に語る松村

前職は大手SIerの開発職。大規模な工場で作業者の安全を守る「危機管理システムアプリ」を担当し、熱中症の予防や、高所からの転落を防ぐために位置情報や健康状態を検出するアルゴリズムを開発しました。何もかも初めての経験でしたが、個人開発(スタバ警察bot)を通して関連技術をキャッチアップすることで、なんとか乗り越えられました。

その後大手企業のシステム刷新に関わる、ITコンサルタント職に異動。顧客との折衝経験を積み重ねていましたが、キャリアアップしていくうちに開発業務から遠ざかってしまいました。そうした日々の中で「もっとプロダクト開発の近いところで仕事をしたい」という思いが強くなっていくのを感じていましたね。

実は、以前から私はHelpfeelが提供していた「Helpfeel Cosense」(ヘルプフィール コセンス、旧Scrapbox)を愛用しており、使い勝手の良さに惚れ込んで会社にも導入したほどのファンだったんです。また「Gyazo」もエンジニア界隈では非常に有名で「プロダクト開発における哲学」があるのではないかと感じさせるものがあり、Helpfeel社には興味を持っていました。

転職を考えた時に、単に勉強し知識を深めるというよりも、興味を持ち楽しみながら開発に携われる環境がいいだろうとイメージしていました。そのためには自社プロダクトがあるIT企業で、かつ自分がそのプロダクトに携わりたい、好きだと思えるかどうかが重要なのではないかと考えました。そこで熱狂的なCosenseのファンでもあったことから、転職先にHelpfeelを選びました(※)。

※関連記事:ScrapboxファンがScrapboxを作っている会社に入ると楽しい
https://www.wantedly.com/companies/Helpfeel_recruit/post_articles/513581

開発チームは3年で3倍以上に。急成長のHelpfeelを支えるプロダクトマネージャー

ジャケット姿の松村

現在、「Helpfeel」を開発しているプロダクトチームのフルタイムメンバーは13名(2024年6月現在)。4つのユニットに分かれています。

入社1年目は「Helpfeel」の機能開発や検索アルゴリズムの改善業務を中心に担当していました。当時はエンジニアが4名しかおらず、現CTOの秋山も「開発部長」でありながら自らコードを書いていた時期でしたので、この3年でHelpfeelの開発チームは急拡大したと思います。

2022年には半年以上かかるような開発が増えてきたため、大規模開発の知見や経験があった私がプロジェクトマネージャーに就任し、どのぐらいのメンバー規模で、いつまでに完成させていくかを決定し、進行管理をする舵取り役を担うようになりました。

ただ、自社開発ではそもそも何を作るかから決めなければ、計画自体が立案できません。そのため2022年後半にはプロダクトの企画段階から携わる「プロダクトマネージャー/PdM」に転向し、他部署のWebディレクターやカスタマーサクセスと連携しながら、Helpfeelの構築から運用サポートまで円滑に進むような機能を開発し、橋渡しをしています。

入社した3年前と比べると、開発メンバーは3倍になりました。組織拡大に伴って、できることが増えていると実感しています。

プロダクト好きがアイデアを持ち寄れる余白の時間を。そうしてHelpfeelはスケールする

窓辺でPCに向かう松村

組織規模が大きくなり、仕事の進め方にも少しずつ変化が起き始めています。

以前は人数が少なかったこともあってメンバー全員が、「Helpfeel」の全ての実装について熟知していましたが、コードベースが大きくなるにつれて、そのような体制は難しくなってきました。現在は得意な領域やミッションによって個人の業務を割り振り、分担することを始めています。開発フローの整備も進み、規模に応じた働きやすい仕組みが整ってきていると思います。

一方で「エンジニアがプロダクト設計について深く議論するカルチャー」は、今も変わらずに続いています。

私が入社した頃から、毎週行われている「開発定例ミーティング」では、プロダクトの開発アイデアを持ち寄って議論しています。
例えば、「あのお客様からの要望は、このような課題として汎化できるのでは?」など、プロダクトがどうあるべきかを中心に会議をしているのですが、皆、アイデアだけではなくプロトタイプを作ってきちゃうこともよくありますね。

最近は滅多にないですが、私が入社した当時は、議論が白熱しすぎて2~3時間経っているなんてことも少なくありませんでした。重要なのはプロダクトの軸や哲学を大切にしていて、深く議論する文化があるということ。組織が成長した今も変わらずにあるからこそ、生産性最大化とのバランスを取りながらスケールできていると思います。

ここ最近で印象的な開発例としては、「Helpfeelの承認機能」があります。きっかけはあるクライアントから「FAQ記事を公開する前に責任者に承認してもらってから公開する機能がほしい」という要望があったことでした。

これまでは、FAQ記事を書いたらそのまま公開できる仕組みでしたが、大企業などでは「承認」の部分が特に必要となります。

ところが、追加機能の設計を考えると、Helpfeelの構造自体に影響する可能性があることがわかりました。アプリケーションの構造を根底から見直す可能性をはらむ難しい案件を「本当に今、やるべきかどうか」を慎重に検討しながら開発チームで相談していたところ、あるエンジニアから「モデル構造を工夫すれば、現実的な範囲の変更で対応できるのでは」と提案があったんです。

そのアイデアをもとに数週間議論を重ね、半年以上かけて開発に取り組んだ結果、満足のいく機能をリリースすることができました。アイデア自体も素晴らしかったし、大きな開発計画を立てて進められたというチームのエポックとなりました。

私がここで大切だと気づいたことは、まず自由にアイデアを出せる人と環境があること、そのうえでアイデアを出す余力や時間が必要だということです。

マネージャー目線では、エンジニアがアイデアを出すための余力時間を守るのは大変ではありますが、その時間を守ることでできることもあると思っています。その余地を残せるかどうかはエンジニアリングを工程に沿ったものと考えるのか、創造性を持ったものと捉えるのかで考え方で異なるのではないかと考えています。

エンジニアは顧客や社内から色々な要望を受け忙しくなりがちではありますが、少なくとも私はエンジニアのスケジュールに新しいことに取り組める余白の時間を残すことが、マネージャーとしての私の役割だと感じています。

フルリモートを支える非同期のコミュニケーション

当社はフルリモートワーク勤務ですが、特に働く上で難しさを感じたことはありません。チームによって進め方は少々異なりますが、基本的には各メンバーが自律的に業務を進めていきますし、開発部全体での定例ミーティングなどもあります。

そのうえで欠かせないのはCosenseの非同期コミュニケーションではないでしょうか。Helpfeel社は会社の仕組みとしてCosenseを活用してフルリモートが成立する仕組みになっています。すべての業務がこのスタイルに合うよう最適化されており、例えば「この書類を出すためには一回出社してプリントアウトする必要がある」などという業務フローは一切存在しません。

不明点や業務もメモもすべてCosenseに書いてナレッジ化していくので、新しくジョインしてくれたメンバーによっては、このスタイルに驚くこともあるようです(笑)。とはいえ、すぐに慣れる人ばかりです。

中には年1〜2回程度しか会わないメンバーもいますが、普段からテキストコミュニケーションをしているのでまったく壁を感じません。むしろCosenseに書かれているテキストを通して、その人の思考に接する機会が頻繁にあるので、物理的に会えるかどうかはさほど重要ではないように思います。コミュニケーションの量が十分にあることが働きやすさにつながっているかもしれませんね。

開発チームの合宿の様子

開発チームはまだまだ人が足りていません。現在は1人が3~4機能を兼務していますが、機能はこれからも増えていきます。今の倍のメンバー数になってもまだ足りないかもしれません。

Helpfeelというプロダクトは、カスタマーサポート領域を支援するホリゾンタルSaaSの側面と、検索エンジンを発展させていくバーティカルSaaSの両面があると思っています。どちらも発展、伸びしろがある領域なので、ぜひ色々なアイデアを持ち寄って多くの人とディスカッションしてみたいですね。

Helpfeelは急成長していますが、まだまだ決まっていないことも多いです。あいまいなフローもありますし、泥臭いコードもあります。でも決まっていないからこそ、これからのHelpfeelの道をつくっていけるのは我々です。

未来のメンバーとは事業が伸びているからこそ経験できる“道づくり”を一緒にやっていきたいですね。

未来のHelpfeelを共創できる仲間を待っています

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